内視鏡検査は、食道から胃、十二指腸までの広範囲にわたる状態を詳しく観察できる検査方法です。どのような病気が発見できるのか、詳しく見ていきましょう。
食道で発見される主な疾患
内視鏡検査では、食道の状態を詳細に観察することができます。逆流性食道炎は最も一般的な疾患の一つで、胃酸が食道に逆流することで粘膜が炎症を起こした状態を指します。
また、食道がんの早期発見も内視鏡検査の重要な役割です。食道がんは初期段階では自覚症状が少ないため、定期的な検査による発見が重要となります。食道静脈瘤なども、内視鏡検査によって発見される重要な所見の一つです。
胃の粘膜から分かる健康状態
胃の内視鏡検査では、まず粘膜の状態を詳しく観察します。胃炎や胃潰瘍、また胃ポリープの有無なども確認できます。特に重要なのは、ピロリ菌感染の有無を判断できることです。
胃がんのリスクファクターとして知られるピロリ菌は、内視鏡検査時に簡単な検査を追加することで感染の有無を確認することができます。また、胃がんの前駆病変である萎縮性胃炎の程度も、内視鏡検査で判断することが可能です。
十二指腸の健康チェック
十二指腸は消化吸収に重要な役割を果たす器官です。内視鏡検査では、十二指腸潰瘍や十二指腸炎などの疾患を発見することができます。これらの疾患は、適切な治療を行うことで改善が期待できます。
また、十二指腸の粘膜の状態を観察することで、セリアック病などの消化吸収障害の可能性も判断することができます。このように、内視鏡検査は消化管全体の健康状態を総合的に評価する重要な検査方法となっています。